ブックタイトルSID2016に見るディスプレイ最新技術

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SID2016に見るディスプレイ最新技術

32 SEAJ Journal 2016. 8 No. 1541.はじめにディスプレイ分野で世界最大の学会「Society for InformationDisplay(SID)」のシンポジウムと展示会が2016年5月22日から27日までサンフランシスコのMoscone ConventionCenter(図1)で開催された。なお、展示会は26日までであった。今年の参加登録者数は7263人。前年の6452人に対して13%増となった。シンポジウムには、300近い口頭発表論文と、約200のポスター発表論文が集まった。参加者、論文の著者のいずれも、中国の台頭が著しい。シンポジウムは3件の基調講演で幕を開けた。講演者は、Microsoft のMicrosoft Devices でCorporate VP を務めるPanos Panay 氏、ジャパンディスプレイ(JDI)でCTO を務める大島弘之氏、韓国Samsung Display 社のExecutiveVP and Chief of the Research Center のSung-Chul Kim氏の3人である。Microsoft のPanos Panay 氏は、インタラクション(対話)技術との融合がディスプレイにとって重要であると語り、学会「SID」の名称を「Society for Information Display」から「Society for Interactive Display」にしてはどうかと述べ、聴講者の笑いを誘った。JDI の大島氏は、モバイル機器用のフレキシブルディスプレイについて、「OLED がベスト」と語った。現在のAMOLED 技術には解像度や信頼性など解決しなければならない課題は多いが、改善が進むことで、2018年には液晶技術との差が縮まる。一方、フレキシブル対応においてはAMOLED とTFT-LCD の差が広がるという見方を示した。しかし、後述のようにTFT-LCD は信頼性で勝る。Samsung Display のSung-Chul Kim 氏は、AMOLED が今後、主要なディスプレイ技術になると強調した。また、将来のディスプレイのキーテクノロジーとして、空中に映像を浮かべる「Light Field Display」と「Digital HolographicDisplay」の技術を挙げた。今年の基調講演は、いずれも貴重な時間を割いて聴講する内容とは言えなかった。本稿では、SID2016の話題を中心にフラットパネルディスプレイ(FPD)の技術動向をレポートする。2.FPD(Flat Panel Display)用装置・プロセス2.1 大画面TFT-LCD 製造の現状と課題(1) 大面積のエキシマレーザアニール(ELA: Excimer Laser Annealing)現在のエキシマレーザアニールによる低温ポリシリコンの作製において、レーザビームをライン状(ラインビーム)に形成し、a-Si をアニールする技術が主流である。この方式では、Gen8.5以上のパネルをアニールする場合、ラインビームの光学レンズ径が1.5m 以上必要になり、均一なビームを形成することは困難とされている。なお、用いられているエキシマレーザはXeCl(波長308nm)である。一方、レーザのパルスエネルギーは1J~2J 程度の高エネルギーが求められる。しかしエキシマレーザでは1パルス毎の高エネルギー化と高繰り返し化(発信周波数の高周波化)の両立が難しいため、スループットの向上には限界がある。また、この方式では1スキャンで第10世代基板ガラス(Gen10)をアニールすることは難しく、120インチ以上のパネルを作るためには別の方法を検討する必要がる。ブイ・テクノロジーは、局所レーザアニール装置「AEGIS-ANL」を昨年のSID および今年のファインテックで紹介した。マイクロレンズアレイ(MLA)と「AEGIS(Alignment method for Exposure system Guided byImage Sensor)」技術を用いて、精密に局所的にレーザを照射することで、TFT のチャネル領域のみを再結晶化させUkai Display Device Institute 代表工学博士 鵜う飼かい 育やす弘ひろ図1 SID2016が開催されたSan Francisco MosconeConvention Center( 著者撮影)SID2016に見るディスプレイ最新技術