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Semicon West 2018

セミコンウエスト2018Semicon West 2018報告スーパーサイクルは死なず。やや遅れるのみ空前の製造装置市場の活況の中のSemicon West7月10日~12日に、サンフランシスコで開催されたSemicon West 2018を取材した。同展示会は半導体製造装置・材料の業界団体であるSEMIが主催する北米最大の半導体製造装置の展示会である。製造装置業界は、市場の急回復で、多くの半導体製造装置メーカーは18年度に過去最高益を更新する計画であり、来場者は少なくなかった。前日に、マリオットホテルで開催されたパーティも盛り上がっていた。野村證券株式会社エクイティ・リサーチ部マネージングディレクターわだきてつや和田木哲哉工事中のMosconeセンターが2年になっている部材もある。加えて、MPU、DRAM、3D-NANDでは、歩留りの改善に苦戦していることで、量産投資がやや後倒しになっている。一連の納入延期要請は、いずれも歩留り問題や部材、装置の調達問題に起因しており、半導体需要には問題は生じていないと見ている。我々は、半導体製造装置市場の高成長は今後も持続すると考える。米中貿易紛争への懸念パーティ会場の様子好況下の展示会だが会場の都合でややこじんまり展示会場となっているMosconeセンターは工事中で、例年よりも手狭になっており、各社の展示スペースも昨年よりも小さい印象であった。また、企業の展示はパネル展示が中心で、日系の半導体製造装置メーカーではSemicon Westに合わせた新製品・新技術の発表はほとんど見られなかった。半導体製造装置に対する受注、引き合いはエッチング装置、CVDを中心に足元で一服している。背景には、半導体需要の急拡大により、半導体及び半導体製造装置の部材不足が拡大している。日本製のボールネジ、リニアガイドに加えて、アルミコンデンサ不足による電源、静電チャック、SiCボート、シリコンウェーハなどの不足があることが確認できた。納期エスカレートする米中貿易摩擦によって、半導体業界にも様々な影響が出つつある。中国ではMicron Technologyの半導体の一部について中国での製造販売を禁じる仮命令が出た。米国は、半導体製造装置の対中禁輸を検討している。中国の反独占局が米韓のメモリメーカーに対して、カルテルの疑いで最大9,000億円の課徴金を課す検討に入っている。米中貿易摩擦によって課徴金、半導体の販売差し止め、装置の禁輸などが課されるリスクは、半導体メーカーの投資意欲を冷やしかねない。敢えてテーマを探すならAI世界最大の半導体製造装置メーカーApplied Materialsは展示は行っていなかったものの、7月10日に「AIとBig Dataが産業を支え、数兆ドルの経済価値を創出する」をテーマに、Mosconeセンターに隣接するYerba buena centerで1日がかりでカンファレンスを開催し、多くの参加者を集めていた。18SEAJ Journal 2018. 8 No. 162