ヤマハロボティクス株式会社
(2025.12)
コーポレート本部 経営戦略部 法務・知財グループ 知財チーム 赤塚隆男
ヤマハロボティクスについて
ヤマハロボティクス株式会社はヤマハ発動機グループのSEMI 事業(半導体後工程装置事業)を担う会社です。
ボンディング装置の新川、モールド装置のアピックヤマダ、カメラモジュールや水晶デバイスの組立製造装置のPFA の各社技術を統合し、「日本発の半導体後工程市場におけるTurn-Key プロバイダー」として2025年7月1日に生まれ変わりました。
当社は最先端のロボティクス技術を結集し、お客様が思い描くモノづくりの未来の実現を目指しています。スマートフォンやPC、生成AI、電気自動車、再生可能エネルギーといった、私たちの暮らしを支える製品の根幹にあるのが、半導体や電子部品です。私たちは半導体後工程や電子部品組立において「1 Stop Smart Solution」という独自の価値を提供します。
この力を最大限に発揮するために掲げているのが、「XrossBORDER」というキーワードです。技術や業界、国境といったあらゆる境界を越え、すべての人の仕事をより効率的で楽しいものに変えていく。そして、世界中のお客様に、期待を超える価値と信頼、そして感動を届けていきます。
これまでのキャリア
私はこれまでに2度の転職を経験しています。新卒で入社したのは鉄鋼材料を扱う会社で、8年ほど商品開発業務に従事していました。その後、特許庁から依頼を受け、企業から出願された発明が既に出願されていないか、公開されている技術でないか等の特許を受ける要件を満たしているか否かを調べる「先行技術調査」を行う登録調査機関に転職し、先行技術調査業務を6年ほど担当しました。
ヤマハロボティクスに入社したのは2024年で、現在は法務・知財グループの知財チームの一員として、開発者の特許出願サポートや出願後の対応、権利化や開発前の先行技術調査、他社の特許権を侵害していないか確認する特許クリアランス調査などの業務を行っています。これらの業務を行うためには、一定以上の科学技術リテラシーが必要です。例えば、特許として申請する発明の選定作業では、開発者の説明を理解する必要があります。また、他社特許の調査についても同様で、特許内容を理解できるだけの技術に関する知識が必要です。前職を含めると、知的財産業務に従事して今年で8年目になりますが、前々職の商品開発業務で身に付けた工学的知識が現在の業務にも生かされています。

築地・豊洲エリアが一望できるオフィスにて
入社のきっかけ
私が社会人になってからはITの発展スピードがすさまじく、その進化を支える半導体を製造する過程で要求される技術は、日を追うごとに高度なものになっています。そのような半導体業界の中でも、最先端の技術を生み出す現場で自分の知識と経験を活かして会社に貢献し、自分自身も成長したいと考え、半導体業界への転職を決意しました。
半導体製造工程は、前工程と後工程の大きく2つに分けられます。前工程は、シリコンウエハ上に半導体チップを作り込む作業。後工程は、前工程で形成されたウエハから個々のチップを切り出し、製品へと仕上げる工程です。私は大学で工学系の学部に在籍しており、半導体前工程よりも後工程で使われる技術のほうがより自分の知識を生かすことができると感じたことから、半導体後工程の企業を中心に検討しました。
ヤマハロボティクスの知財業務は、特許になりそうな発明をピックアップする段階から、出願後に特許庁から「拒絶理由通知書」を受け取った場合の応答、先行技術調査、開発前の特許クリアランス調査など、さまざまな知的財産業務に携わることができます。また技術面では、チップを基板などに接合するダイボンディング、フリップチップボンディングや、チップと基板などの電極を金属ワイヤーでつなぐワイヤーボンディング、樹脂封止で半導体チップを保護するモールディング、不良がないか調べる検査装置など、半導体の後工程の装置を広く展開しているので、より多くの最先端技術に触れることができると考え入社を決めました。
仕事のやりがい、厳しさ
ヤマハロボティクスは、プロセスの垣根なく、知的財産業務全般に広く携わることができる点が大きな魅力だと思います。企業の中には、知的財産部門内で特許の調査・解析と出願の役割をきっちり分けているところも多いのですが、その点、ヤマハロボティクスではさまざまなプロセスの経験を積むことができるので、知的財産業務全般のプロフェッショナルを目指せます。
半導体業界は、国内だけでなく海外にも競合他社が多いため、海外のみで出願されている特許も多数存在します。そのような特許も漏らさず調査・監視するのは骨が折れる作業ですが、自身の強みである先行技術調査の経験を生かして会社に貢献でき、大きなやりがいを持って仕事に取り組めています。
一般に、特許申請を行って特許が認められる成功率は7割程度となっておりますが、ヤマハロボティクスは9割以上の登録率を誇ります。これまで経験したことのないプロセスの業務に苦戦することもありますが、チーム内でお互いの得意・不得意分野を補いながら協力して仕事を進めることができていると感じています。
開発者の特許出願をサポートするために、特許にできそうな発明をピックアップして申請のアドバイスすることもありますが、切り口を工夫して提案したものに対して「それも特許にできるのですね!」「新たな視点でした」と言っていただけると、非常に励みになります。
余暇の過ごし方
休日は、歌舞伎を観劇したり、気の置けない友人たちとゴルフを楽しむなどして、気分をリフレッシュしています。
歌舞伎で1番好きな演目は、兄である源頼朝に命を狙われている源義経が、家来の武蔵坊弁慶らとともに奥州へ逃げる様を描いた「勧進帳」。歴史好きということもあり、主人公である弁慶の義経に対する忠誠心や、磨き抜かれた知力と武芸で窮地を脱する姿にロマンを感じます。特に、高麗屋の松本幸四郎さん演じる弁慶は、荒々しさの中に静けさと品があり、必見です。日本舞踊を習っていた母親の影響で幼いころから歌舞伎に親しんできましたが、年齢を重ねるごとに、登場人物のセリフに共感することが増え、歌舞伎の面白さをより深く味わうことができるようになりました。

休日は歌舞伎鑑賞でリフレッシュ。お気に入りの演目は『勧進帳』
ゴルフは会社の先輩に誘われて始め、12年ほど続けている趣味です。豊かな自然に囲まれながら体を動かすことで心身ともにリフレッシュできますし、友人や会社の同僚との貴重なコミュニケーションの時間にもなっています。普段は都内の事業所に勤務しているため、豊かな自然の中でゆったり過ごす時間を確保することが難しいですが、ゴルフ場は関東近郊にも多数あるので、比較的手軽に非日常を味わうことができとても気に入っています。以前は2カ月に1回くらいのペースでゴルフを楽しんでいましたが、最近はなかなかタイミングが合わず残念です。

自然に囲まれた沖縄のゴルフ場で、心身ともにリフレッシュ
学生の皆様へ
今学生時代を振り返ってみますと、学生時代は勉強を義務とされているものの、勉強して得た知識を活用する場が少なく、学ぶことに対するモチベーションを保つのが難しかったと考えております。ですが、社会に出ますと学んで得た知識はすぐに業務に活用できることが多く、会社の利益に繋げることができるので、学ぶこと、そして学ぶことによって自分が成長することに対して学生時代よりもモチベーションを保ち易い面があると感じております。
そして、半導体業界は現在最も成長している分野と言っても過言ではないと感じており、このような環境で学んでいくことは、より自分を成長させることができると思います。
私自身も、転職するまで全く携わらなかった特許法や半導体に関する技術を学び、最先端の技術を特許という形で保護する業務に活用して会社に貢献することにとても大きな充実感を感じております。
皆様の世代は学生時代からコロナ等の多くの困難を乗り越えてきており、我慢強い世代であると感じておりますので、そのような逞しい方々とぜひとも同じ半導体業界で働いて、共に成長していけることができればと思っております!
歴史と芸術の街フィレンツェにて